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第ニ章:世界の復活

 ………どの位の時間、倒れていたのだろう。

 俺が倒れていた地面には生気は感じられない。
 俺が降り立った所は、荒れ果てた荒野。生きている存在が見当たらない。生物どころか、草花さえも。
 …どうすりゃいいんだよ。こんな所。本当に「無」の世界なのか。地表って所は。
「悩んでても仕方ねーだろ!?ほら、とりあえず辺りをふらついてみよーぜ」
 能天気にヨミが言う。お前本当に悩み事なさそうだな。



 荒れ果てた荒野のマップの外に出ると「アマゾン川流域」とのポップアップメッセージが表示される。そうか、この辺は南米か。しかし存在すべきジャングルの姿もない。
 北の方に存在する「ギアナ高地」に入ってみるが、先に進めないようだ。諦めて全体マップを散策する。どこかに入れる場所はないか…ああ、南の方に入れるポイントが。グラフィックは湖?しかし周りの惨状が惨状なだけに、あまり期待せずに入ってみる。



 湖から入ったマップではやはり荒れ果てた荒野が広がっていた。しかしながら、地名を表すポップアップメッセージは「エバーグリーン」。…この何処が!?まあやる事もないのでこのエバーグリーン内を彷徨ってみる。と。
「……アーク…こっちへおいで……」
 …また俺を呼ぶ声が。ヨミ、お前の親戚か?んなわきゃねーわな。

 声のする方に歩いていくと、巨木の…残骸めいたモノがそびえ立っていた。巨木のどてっ腹には大きなウロが出来上がっている。
 何故かその隣には試練の塔で見かけたような青い光が漂っている。…話し掛けると、何故かお買い物が出来る。何じゃそりゃ。しかしこんなにも荒れ果てた状況だと言うのに、回復ポイントがあると言うのは安心だ。
 そして俺は巨木のウロの中に入ってみた。結構奥まで入れるんだな…。

 ……あれ?
 これ、木の中?迷路みたいな所に出ちまったぞ?



 巨木の中は洞窟みたいな感じになっていた。階段で登り下り出来るしな。
 中には水が流れている。しかし俺が飛び込んでもすぐに地面に戻されてしまう。何故だ。
 毒を食らわす植物とか、水の中から魚が飛び出してきて攻撃してきたりと結構目新しい攻撃が飛んでくる。慣れるまではびくつきながら彷徨う。
 
 ある部屋に入ると、入った途端に画面にモヤが掛かり、そして俺は動けなくなる。気付いた時にはぺっと吐き出されるかのように部屋の外に放り出されてしまっている。
 …この部屋、何かいるのか?しかし危害を与えられてはいないような…。



 あちこちを彷徨ってみる。でも新しい道が見付からないなあ…行き止まりっぽいなあ…って、この蕾みたいなの、ツボみたいに持てるのかよ!開いてる時は変な弾撃ってきて攻撃しやがるから、全然気付かなかったぞ!
 これに気付いて別の道を発見したりしているうちに、どうも下へ下へと降りていけるようになった。



 地下深くには、湖があった。そこには僅かな植物が生息していた。

「このラーの巨木を助けて下さい」
 …どうやら俺は植物とも会話できるようだ。

 「彼ら」の話を総合するに、この巨木は植物達の長である「ラーの巨木」と言う存在らしい。しかし「彼」はパラサイトと言う怪物にその身を侵され、このような状態になってしまっている。ラーの巨木を解放すれば、地表に植物の姿が戻るだろうと。
 そうするしかなさそうだね。でもパラサイトって何処にいるんだ?



「泳げないあなたはこの大きな葉を足に付けたら泳げると思うわ」
 そう言って俺に大きな葉っぱをくれた子がいる。
 …泳げない?え?

「……アーク、お前泳げなかったんだなあ」
 ヨミが馬鹿にするように言う。
 …そうかあ!水の中に落ちてもすぐに地上に弾かれるのは、俺が泳げないからなんだ!今まで想像もつかんかった!
「うるせえ!クリスタルホルムじゃ泳げなくても大丈夫だったんだよ!」
 待てアーク。確かクリスタルホルムにも川らしきモノが流れていたぞと小一時間(略)。



 これで俺も泳げるようになった事だし。今まで入れなかった水にも入れるようになって、行けなかった場所にも行けるようになった。
 広い巨木内を彷徨い続け、色々なアイテムを入手。ヤリや鎧まで手に入る。それらの材料はラーの巨木にしても、どう言う植物内なんだここは。

「これを使えばパラサイトの毒にも冒されないわ」
 植物の子から「ラーのしずく」を入手。
 …毒?…ああ、あの部屋かもしかして。すぐに吐き出されるあの部屋か。あの中にパラサイトが居たのか。しかし吐き出すだけで危害を加えないとは、良く判らない奴だ。
 そんな奴に俺が危害を加えに行くって事か。悪く思うな、お前はいらねえ。

 パラサイトが居るとおぼしき部屋の前まで戻る。ラーのしずくを装備してと…さあ行くぜ!



 …気合入れて突入したのに、気付いたらまた吐き出されてやんの。

 何故だー?ラーのしずく装備してるじゃないかー?この部屋じゃないって事か?でもここ位しか思い当たらないんだけど…まだこのマップを完全制覇してないのか?
 しばしその部屋に突撃〜吐き出されるのコンボを続ける。どうして入れないんだろう…。

 わたわたしているうちに、不意にXボタンに手が触れる。装備しているラーのしずくをアイテムとして使用しようとする。
 「ラーのしずくを飲んだ!パラサイトの毒に冒されないようになった!」

 ………これ、アイテムとして使えるモノだったのかい!アイテムウインドウ内ではヨミの奴は「装備するかい?」としか訊いてこないくせに!わざわざ装備させてから使わないと使えない、変なアイテムだったのか…。

 …これで部屋の中に入れるはずだ。パラサイトをちゃっちゃっとやっつけてしまおう。



 部屋の中に入る。相変わらずモヤがかかるグラフィックだが、今回は違う。毒に冒されず、そのまま部屋の中に居残る。するとモヤが晴れてきて…。

 ボス戦BGMが鳴り響く。気合の入った怪物グラフィック。触手うねうね。更にはムカデみたいなもんが飛び交う。
 さて、どこから殴りますかねこの逆冬中花草。とりあえず触手は殴れるようだ。片付けてしまおう。6本の触手を殴って片付ける。ムカデにはこちらの攻撃は効かないようなので、回避し続ける。
 触手が片付いたら、正面の穴から出たり引っ込んだりしている顔みたいな部分を殴る。時々小さい敵を吐き出すが、一撃殴れば倒せる雑魚。まるで箒ではたくようにヤリで殴っておそうじし続け、顔が出てきたら連打。ムカデは相変わらず飛び交ってるが、こっちの方には来ないようなのでしかと。

 そして、パラサイト撃破。ボスの爆発を背後にレベルアップモーション。



「…アークよ…」
 謎の声が聞こえてくる。
「これで地表には植物が蘇るであろう。お前が彼らを導いてやるのだぞ…」

 画面は復興グラフィック。
 光に照らされるタンポポ。その頭から飛び散るは綿帽子。それは大地を飛び交い、落ちていき、そして大地は色鮮やかな植物に覆われる…。

 ラーの巨木とエバーグリーン、そして地表の植物は蘇った。


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